【完】俺だけを愛して溺れろ。
あたしは長い髪を両耳にかけ、隠していたピアスを見せる。
すると、凪は身を乗り出して、あたしの耳朶をまじまじと見てきた。
「……ほんとだ」
『まぁ、あたしのピアスのことはどうでもいいや』
両耳にかけていた髪を下ろす。
『“WOLFMAN B.R.S”のピアスにするの?これ、高いよ?』
「一番安くていくら?」
『うーん……。確か片耳用のユリが一番安かった筈。3000円くらいだったかなぁー』
「んじゃ、片耳用のウルフだといくらくらいする?」