【完】俺だけを愛して溺れろ。



そうね。



けじめをつけないと。



平生なあたしを保たなきゃ、誰かに勘付かれる。



だからだろうか。



机の上に立てていた、お揃いの写真立てを伏せようと思ったのは。



二度と、この無垢な笑顔を浮かべているあたしと蒼空を見ることはない。



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