【完】俺だけを愛して溺れろ。
「うん、美味い」
『そりゃ、どうも』
素直じゃないあたしは、ぶっきらぼうに言う。
いや、素直か……。
正直、中島に褒められても嬉しくない。
中島の方が、料理の腕前は素晴らしいからねぇ。
本当は、中島の作った料理が食べたいんだけど……。
『ねぇ、たまには中島も晩飯作ってよ。毎晩、毎晩、作るの面倒』
「そんなこと言うなよ。俺の楽しみを減らす気か?」
『そろそろ、あたしに自由を下さい』