【完】俺だけを愛して溺れろ。
もう、腹の虫がおさまらない。
今日こそ、中島を突き放そう――…
「んじゃ、賭けをしよう」
『……へ?』
まさかの発言に、思わず素っ頓狂な声を上げてしまった。
中島は意地の悪い笑顔をあたしに向ける。
「俺は凜と一緒にいたいけど、凜は俺のこと嫌悪してるだろ?」
『……』
「ルールは至って簡単。凜のことが嫌いと言わせることが出来たら凜の勝ち」
『……それで、あんたは?』
「俺は……うーん、どうしようか。なら、この賭けをやめたいと言わせることが出来たら俺の勝ちな?」
『フフーン?』
あたしはニヤリと笑った。