【完】俺だけを愛して溺れろ。



『あっ、バレた?』



「“あっ、バレた?”じゃなくて、空気を読め。馬鹿!あー、凜なんか嫌いだ」



『え?あたしは、蒼空のこと好きだけど?』



案外ポロッと口から出た言葉に、さっきまで不機嫌だった蒼空が一転、目を見張る。



けど、すぐに子供のような無邪気な笑みを浮かべ、あたしの顔を覗き込んだ。



「知ってる」



そして、あたしの頬へ手をそえ、唇に優しいキスを落とす。



拒むことなく蒼空の背中に腕を回せば、蒼空はあたしを逃がさぬように再度強くあたしの腰を抱き寄せた。


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