【完】俺だけを愛して溺れろ。
腹を立てたあたしは、顔を顰めて蒼空を睨む。
けど、蒼空はそんなあたしの反応に子供のように笑った。
「ははっ!冗談だよ、冗談」
『ここは真面目に答えてよ!』
ぷーっと頬を膨らます。
蒼空はあたしの頭を撫で、柔和な笑みを浮かべながらあたしの顔を覗き込んで言った。
「すずらんの花言葉、知ってる?」
あたしは知らないと、首を横に振る。
「すずらんには、花言葉がいくつかあるんだ」
『へぇー、一つじゃないんだ』
「そうそう。……知りたい?」