【完】俺だけを愛して溺れろ。
『洸太の話を鵜呑みにしたら駄目でしょ』
「は……?」
『蒼空。あんた、二つも勘違いしてるよ?』
全く、と呆れたようにため息を吐き出す。
勘違いしている自覚が全くないのか、蒼空は眉をひそめてあたしを直視した。
「意味が分からないんだけど」
『あのね?今日は予定がない者同士で、外食を楽しんでいただけ。そう、あたしの友達と』
「……」
『だから、デートしていたわけじゃない。てか、付き合っていない』