【完】俺だけを愛して溺れろ。



『洸太の話を鵜呑みにしたら駄目でしょ』



「は……?」



『蒼空。あんた、二つも勘違いしてるよ?』



全く、と呆れたようにため息を吐き出す。



勘違いしている自覚が全くないのか、蒼空は眉をひそめてあたしを直視した。



「意味が分からないんだけど」



『あのね?今日は予定がない者同士で、外食を楽しんでいただけ。そう、あたしの友達と』



「……」



『だから、デートしていたわけじゃない。てか、付き合っていない』


< 319 / 357 >

この作品をシェア

pagetop