【完】俺だけを愛して溺れろ。



あれ?



あたしの生命に危機が……。



凪の背後に死神が見えるのは、あたしだけ?



『の、喉が渇いたから、飲み物買ってくる!』


「はぁん!?あっ、コラッ、逃げるな!」


『(逃げるが勝ち)』



あたしは無理に口の中にメロンパンを押し込めて、全力疾走。



冗談じゃない。



あの屈辱を二度と思い出したくもないし、吐きたくもない。



てか、全てを吐いたところで、二人の暴言を浴びるだけ。



あたしが得することなんて、一つもない。



自動販売機前にいる群集を嫌悪感丸出しで押し分ける。


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