【完】俺だけを愛して溺れろ。
「あたし、それ聞いて笑っちゃったよ。凜らしいなぁーって」
「(てか、)」
「ねぇ、中島聞いて――…」
「凪、黙ってくれる?」
「……」
「見て分からない?俺、忙しい。凪も受験生なんだから、家に帰って勉強しろ」
嫌悪感丸出しの顔で、あっちに行けと手で払う俺。
しかし、凪は俺の部屋から出ないどころか、俺を睨みつけながらその場に座り込んでしまった。
「(ほんと、厄介な女)」
盛大なため息がもれる。