【完】俺だけを愛して溺れろ。
今、背後から腹立たしい声と発言が聞こえたんだけど……。
「あれ?そういえば、凜って炭酸飲めないんだっけ?」
『……』
「ごめーん、すっかり忘れてた。テヘッ」
『(即、殺っ!)』
あたしはぐるりと振り返り、背後に立っていた男の鳩尾に鉄拳を入れる。
「ぐほっ!」
勿論、手加減なしだ。
ハッ!好い気味。
と、思ったのは束の間。
「相変わらず、良い反応をしてくれるよね。気が強い女は好きだよ」
鳩尾を手で押さえながらも、上機嫌な嬉しそうな表情を浮かべる中島……。