【完】俺だけを愛して溺れろ。



『(う、嘘でしょ……?)』



石が割れ、ボロボロと崩れ落ちるように、あたしは地面に屈(かが)んだ。



あたしの周りにいる小さいおっちゃん達が、「おめでとう。おめでとう」とか言って、ラッパを鳴らしたり、五色の細く切った紙を吹雪のように撒き散らす。



あっ、言い方間違えた。



小さいおっちゃん達がいるように見えたんだった。



何が、「おめでとう」だ。



お願いだから、小さいおっちゃん達よ。



さっさと消えて下さい。



空気を読んで下さい。



< 4 / 357 >

この作品をシェア

pagetop