【完】俺だけを愛して溺れろ。
『(う、嘘でしょ……?)』
石が割れ、ボロボロと崩れ落ちるように、あたしは地面に屈(かが)んだ。
あたしの周りにいる小さいおっちゃん達が、「おめでとう。おめでとう」とか言って、ラッパを鳴らしたり、五色の細く切った紙を吹雪のように撒き散らす。
あっ、言い方間違えた。
小さいおっちゃん達がいるように見えたんだった。
何が、「おめでとう」だ。
お願いだから、小さいおっちゃん達よ。
さっさと消えて下さい。
空気を読んで下さい。