【完】俺だけを愛して溺れろ。



いや、その要因、あんただから。



あたしはその言葉を呑む代わりに、盛大なため息を吐き出す。



『あんたのことが甚だ憎い』


「それって、褒め言葉?」


『ウザい』



大丈夫。



中島を嫌悪している自分はいる。



矛盾なんて、生じていない。



……てか、大丈夫って、何で不安を抱えているのよ、あたしは。



あぁ、全てが分からない――。


< 46 / 357 >

この作品をシェア

pagetop