【完】俺だけを愛して溺れろ。

*Act.3




「これは、“~であればいいのになぁ”という事実に反する願望を表しており――…」


『(……憂鬱な日)』



あたしは、英語の先生の解説を右から左へ受け流し、頬杖をついて外の景色を眺める。



今日は、朝から生憎の雨。



雨の匂いは嫌いじゃないけど、日が入らないから睡魔に襲われる。



現に瞼が重く、危ない。



あー、ヤバイ。



雨の音と先生の声が見事にマッチして、子守唄に聞こえてくる――。


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