【完】俺だけを愛して溺れろ。
*Act.4
最近の皆は、焦燥に駆られている。
勿論、あたしの隣の席に座っている人もそうでありまして。
「凜っ!」
『……何か、洸太の形相が怖いんだけど』
「お前の出番がやってきた!!」
『……』
無視、無視。
あたしは頬杖をついて、外の景色を眺める。
あっ、中庭でサボってる生徒がいる。
しかも、うちのクラスの生徒じゃん。
ダメじゃないか。
小枝と戯れるのも良いけど、貴重な自習時間をもうちょっと有効に使おうか、君ら。