【完】俺だけを愛して溺れろ。
――勝った。
嬉しさのあまり、心の中で万歳三唱するあたし。
あら、洸太君。
屈辱のあまり、若干顔が引きつってるけど大丈夫?
『学期末テスト、赤点取らなきゃいいね?』
とどめの言葉だった。
急所を突かれた洸太は、顔面蒼白になっていた。
――そう。
皆が焦燥に駆られている理由は、3日後にある学期末テストの所為。
これで楽しい冬休みになるか、毎日補習を受けなければならない最悪な冬休みになるかが決まる。
まぁ、後者になりたいと思う人はまずいないだろうね。