あの日の約束、最後の一歩。




「 叩くことないじゃん・・・ 」


「 いや、ガキの俺と会話してる
  舞の方がないから 」


「 子どもの頃の自分に嫉妬してるの? 」


「 別に! 」




顔を背けながら立ち上がった潤は
私の手を掴んだままで、
私も一緒に立ち上がった。




「 俺、ちゃんと全部覚えてるよ 」


「 ・・・・本当に? 」


「 お前、・・言わせたいだけだろ 」


「 そんなことないよ 」




そんなことあるけど。




あの頃と重ねて潤を見ると
大きくなったなぁ、って
改めて思う。




だけど何も変わってない。
その笑顔も、話し方も、




・・・・気持ちも。




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