あの日の約束、最後の一歩。
高校を卒業してすぐに
一緒に暮らし始めた。
23年間、離れたことなんて
ないってくらい一緒に居たせいで
緊張なんて何も無くて、
お互い全てを曝け出していた。
幼馴染で、恋人で。
すれ違いも、大きな喧嘩も
したことのない私たちは
あと一歩が踏み出せないで居る。
「 舞[マイ]? 」
「 何の日から知りたい? 」
スケジュール帳にも
カレンダーにも書いてない、と
半べその潤が顔を上げた。
思わず吹き出しながら首を
傾げれば、潤は何度も頷いて
私の隣に腰を下ろした。
「 今日は涼しいし、天気も良いし、
星も出てるね 」
「 え?・・・ああ、ほんとだ 」
窓から見える空を横目で見て
そう言えば、星が好きな潤は
窓辺に立って空を見上げていた。