あの日の約束、最後の一歩。
そう、あの日もこんな感じだった。
真夏なのに涼しい夜に
2人でこっそり外に出て
暗い中、手を繋いで歩いてた。
「 ・・・潤 」
「 ん? 」
「 外、少し歩こ? 」
「 おう! 」
無邪気に笑う彼は何も変わらない。
私の手を引くこの大きな手は
相変わらず温かい。
家を出てすぐに気付いた。
あの場所に向かってるんだ。
きっと無意識なんだろうけど
私が行きたい場所に向かってる。
あの日、2人で見た星空は
もっともっと広くて遠くて
キラキラしていたのに、
背が伸びたからかな?
こんなに狭く、近く感じる。