あの日の約束、最後の一歩。
夏になるとよく2人で
泳ぎに来てたなぁ、って
学生の頃を思い出しながら
洞窟の前に立つ。
「 潤、早く! 」
今日は仕事もなくて、
雲も、風もない。
夏にしては涼しい夜の
空には星が光っていて、
暗いせいで真っ白に見える
綺麗な砂浜の上に寝転んで
潤を呼んだ。
「 やっぱここが1番だな 」
「 うん、すごく綺麗 」
2人で並んで寝転んで、
星を2人占めした気分になって
悪戯が成功した後の子どもみたいに
笑いあった。
嬉しい。
楽しい。