一緒に暮らそう
 なんだか嫌な予感がしていた。

 数日後の夜、店じまいをし始めた紗恵は国道を走る改造車の爆音を聞いた。こんな田舎では、がらの悪い若者が夜中の公道を爆走することなど日常茶飯事だ。だが、うんざりしながらその音に耳を傾けていると、その爆音がこちらに近づいてくるのが聞こえた。改造マフラーやカーステレオから流れる騒音が自分の店の前で止まった時、紗恵は自分の目を疑った。
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