一緒に暮らそう
車内は黒い革張りで、自分の軽四とは大違いの内装だ。
紗恵はしばらく目を見張る。
しかもこの車高の高さ。こんな車なら、さぞ気持ちよく国道を走れるだろう。
あの中古の軽とはエンジン音からして違う。
紗恵が車に感心していると、横から彼がたずねてきた。
「名乗るのが遅くなったけど、僕は斉藤と言います」
「あ、私は垣内です。垣内紗恵」
紗恵も慌てて自分の名前を名乗った。
それからまたしばらく沈黙が続く。
この常連のお客に対して、紗恵も何をしゃべっていいかわからない。
斉藤と名乗る男は黙ったままひたすらハンドルを握っている。
「この信号を右に入れば良かったんだっけ?」
新多がたずねる。
「あ、はい。そうです。入ってすぐの四辻で下ろしてください」
紗恵はしばらく目を見張る。
しかもこの車高の高さ。こんな車なら、さぞ気持ちよく国道を走れるだろう。
あの中古の軽とはエンジン音からして違う。
紗恵が車に感心していると、横から彼がたずねてきた。
「名乗るのが遅くなったけど、僕は斉藤と言います」
「あ、私は垣内です。垣内紗恵」
紗恵も慌てて自分の名前を名乗った。
それからまたしばらく沈黙が続く。
この常連のお客に対して、紗恵も何をしゃべっていいかわからない。
斉藤と名乗る男は黙ったままひたすらハンドルを握っている。
「この信号を右に入れば良かったんだっけ?」
新多がたずねる。
「あ、はい。そうです。入ってすぐの四辻で下ろしてください」