蝶龍Ⅱ



私は震える手で耳に当てていた携帯画面を見た




だけど願いは虚しく散った



画面には【着信 佳菜】





てことは、柳原使っている携帯は佳菜のもの



柳『最近、お前のそばには必ず金龍の奴か青狼がいたもんだから、中々接触出来なかったよ。だから、ちょうど紅蝶が1人でいたもんだからチャンスだと思ってな…』






油断してた



柳原の狙いは私だから狙われているのは自分だけだとばかり思っていた





梨「佳菜はどうしたの?無事なんでしょうね?!」




柳『まあそう殺気立つな。紅蝶ならここで寝てるよ』





その言葉に少しホットする





柳『無事返してほしければ、一人でこっちに来い。場所はあの倉庫だ』




あの倉庫……





梨「分かった。絶対に佳菜に手を出すな」




柳『あぁ。じゃあ待っている』




そうして、電話が切れた




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