Clumsiness+2+




さっきと同じ場所、中庭。


同じベンチに座るけど、祐くんは裏から背もたれに腰掛けた。



「…どうしたの?」



振り返ったけどこっちを見ないで空を見上げてた。



「…佐友紀に、会ったんだ。」


唐突に話し始めた彼。

佐友紀も祐くんもあたしも、中3の時は同じクラスで、彼女の親友だから2人は普通に仲良かった。


「あいつさ、昔っから光梨のこと大事にしてて。いい友達持ったよな。

会って、今までのこととか今日のこと話したら、ビンタされた。

あたしの大事な光梨を困らせんなって。光梨の今までのこと聞いたよ。すっげーツラい思いしてやっと手に入れた恋だってことも。


光梨に悲しい顔させてるヤツに怒ってたのにさ、俺が光梨泣かして。マジ最悪だよなー…。」



そう言った祐くんの後ろ姿はすごく寂しそうで、思わず膝立ちして抱きしめてた。






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