【完】君と流れ星を。
本当に心臓が止まったかと思った。

先生が優しく笑うから。


触れられた場所が熱くて、指の動きひとつひとつまでが体に染込んでいくみたい。


ぼーっとしている私の頭を先生がもう一度、今度はいつものようにぐちゃぐちゃっと荒っぽく撫でた。


「お風呂入っておいで。それから外で星を見るぞ」


私はうなづいてから自分の部屋に戻った。



し、心臓がもたないよ……でも……。

私は強く自覚した。


先生が好き。


もう後戻りできないほど好きだってことを。
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