【完】君と流れ星を。

「きゃっ」


突然オーナーに声をかけられて驚いた私を、オーナーは笑った。


「驚かして悪かったね」


「いえ」


「それは樹くんが君くらいの歳の時の写真だね。彼、あんまり変わらないよな」


写真の中で笑っているのは、間違いなくいっき先生で、顔は少し幼いけど、見てすぐわかるくらいの面影が残っている。


「先生もここによく来たんですか?」


「うん。高校生の頃は合宿に来ていたし、大学生になってからはアルバイトに来てくれていたんだ」


「アルバイト!昔の先生はどんな感じの――」


「はい!そこまで!!」


後ろから先生の声がしてアルバムが取り上げられる。
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