【完】君と流れ星を。

――


お店を出て駅へ向かう途中、後ろから声をかけられた。


「海斗?」


そこにいたのは北大路先輩だった。


「あ、瑠璃。どうしたの?買い物?」


「本を買いに来たの」


……あ、そうだったんだ。

私は気付いてしまった。


海斗先輩の好きな人は北大路先輩だ。


「こんにちは、えっと、藍原さん」


「こんにちは」


好きな人を見つめる表情って、こんな風なんだ。

私もこんな風に見てるのかな?先生のこと。
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