【完】君と流れ星を。
「せんせー?」
もう数歩だけ中に入ってもう一度呼ぶが、やっぱり返事はない。
でも私はすぐに先生を見つけた。
ソファで居眠りしている先生を。
居眠りというにはあまりにもぐっすり寝ている。
ソファに座ってるんじゃなくて、完全に横になってるし。
静かな寝息と時計の音と古いエアコンの運転音。
私は先生を起こさないように、棚から薄い毛布を取り出した。
それをそっとかけて、寝顔を眺める。
なんだかすごい優越感。
わっ、まつげ長っ……私より長いよ。絶対。