【完】君と流れ星を。
『そんなことないよ。いっくん教えるの上手だもん』
『俺が大学で習ったこと、幸にいに教えてやるんだ。想像しただけでなんかすげぇ優越感』
『いつも教えてもらってばっかだもんね』
『……だからさ、大丈夫だから、幸にいに話してくれよ』
俺はどうしようもなく子供で、何もしてやれないけど。
これ以上、悩んだり、泣いたりしないで。
『……いっくん…ありが…と……』
梨紗は泣いていた。
その泣き顔だって、すごく可愛かった。