【完】君と流れ星を。

『そんなことないよ。いっくん教えるの上手だもん』


『俺が大学で習ったこと、幸にいに教えてやるんだ。想像しただけでなんかすげぇ優越感』


『いつも教えてもらってばっかだもんね』


『……だからさ、大丈夫だから、幸にいに話してくれよ』


俺はどうしようもなく子供で、何もしてやれないけど。

これ以上、悩んだり、泣いたりしないで。



『……いっくん…ありが…と……』


梨紗は泣いていた。


その泣き顔だって、すごく可愛かった。
< 301 / 497 >

この作品をシェア

pagetop