【完】君と流れ星を。

* * * * *


息を切らしながら上った坂の上、少し重めのドアを開く。

何回来ても不思議な空間で、そして何故かほっとする。


「おーいらっしゃい!」


「倉地さん、パンケーキ作ってやって」


「はいはい、樹はコーヒーだけ?」


「たまには俺もパンケーキ食べようかな」


「嫌なら食うな」


「いや、すみません。作って下さい」


そんな先生とマスターのやりとりを見て、私は少し笑った。
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