【完】君と流れ星を。
作業に区切りをつけて外に出た時には日が暮れかけていた。

昼間は暑いけど、夜になると少しずつ涼しくなっていく。



私と澤田くんは中庭のベンチの前で立ち止まった。

あんまり人は通らないし、練習するには良い場所かもしれない。


「とりあえず言ってみろよ」


「緊張する……」


「俺だけで緊張してたら本番は無理だから慣れろ」


うぅ、それはそうなんだけどね。



私は深呼吸をしてから、覚えた原稿を言い始めた。
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