【完】君と流れ星を。
「天文部のプラネタリウムへようこそ」
真剣に私の方を見る澤田くんの視線。
恥ずかしくて目をそらしてしまう。
「まず、方角を知るための手がかりとなる北極星の探し方からです。
ここに7つの星でできた有名なものがあります。
みなさんも北斗七星という名前は聞いたことがあるのではないでしょうか。一般的にひしゃくの形と言われていますが――……」
……ひしゃくの形……北斗七星……。
『お前、お玉はねーだろ。せめてスプーンって言え』
先生の笑い声が遠くで聞こえた気がした。