【完】君と流れ星を。

「……忘れるなんて無理です。そんなのできない」


「紗奈……」


「だって……」


「言うな、紗奈」


だって、もう、苦しくて苦しくて、これ以上心の中に入れておけない。



「私、先生のこと、好きなんだもん!」




言ってしまうつもりはなかったけど、堰を切ったようにあふれ出る気持ちに歯止めは効かなくて、言葉に変えられない分は涙になって床へ落ちた。
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