【完】君と流れ星を。
「圭介とうまくやれよ。俺よりはいい男だから」
自嘲気味に笑う横顔から少しの悲しみを感じて、それが私を苛立たせる。
だってそんな悪い人だったら、最後までそんな顔は見せないで冷たく言えばいいのに。
『バカだな』なんて言って笑えばいいのに。
本当は何か別の理由があるの?
「私が子供だからですか?生徒だから?」
「そんなんじゃない」
「私が……『りさ』じゃないから?」
「……!」
先生と目が合う。
『どうして知ってるんだ』って顔してるね。
私はそのまま部屋を出た。
私のことで少しでも苦しんで欲しいって。
そんな歪んだ思いで。