【完】君と流れ星を。
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秋の匂いがより一層濃くなり、見上げる星空はだんだんと鮮やかさを増す。
冬の星は1等星が多い。
澄んだ空に散りばめられた宝石みたいに青や赤に輝く。
中でもオリオン座は俺が好きな星座の1つだ。
あれ、俺が名付けるなら『砂時計座』だな、と昔から思っているけど。
1人で車を飛ばし、何となく星を眺めているうちに結構な時間が過ぎていたみたいだ。
夜更けに姿を見せた砂時計座を見てると、ふいに1つの場面を思い出した。
その砂時計を逆さまにして、俺は記憶の砂の中に意識を沈めた。
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