【完】君と流れ星を。

恐る恐るクローゼットを開くと、積み上げていたダンボール箱から何冊かの本が落ちている。


ほっとして、その本を箱に戻そうとしたけど、何気なく手を止めた。

箱はアルバムを詰めたものだった。


お父さんが写真好きだったらしく、その量はけっこうなもので、しかも几帳面だったのか、丁寧に綴じられている。

私はその中から１冊のアルバムを手に取った。



そこには私と同じ制服を着て微笑むお母さんの姿があった。


少し緊張した表情と校門と桜……入学式？


まったく変わっていない風景も不思議な感じだけど、それ以上に私とお母さんがそっくりで驚く。


数年前に見たときはそんな似てると思わなかったんだけどな。