【完】君と流れ星を。
* * * * *
外に出ると私の心とは反対に、高く澄み渡った空が広がっている。
ほら、こういうイベントの日は絶対晴れるんだって。
「おはようございます」
実験室に行ってみると、海斗先輩がすでに準備を始めていた。
「おはよう」
「早いですね」
「うん、最後の文化祭だからね」
そっか、来年は先輩いないんだ。
そんな大事な文化祭なのに私が暗い顔してちゃいけない。
「紗奈ちゃん、顔色悪いけど大丈夫?」
「あっ、緊張して眠れなかっただけです!」
うそだってバレませんように。
そう願いながら、私は準備を始めた。