【完】君と流れ星を。


パチパチパチパチ


拍手の音で私は我に返った。

必死だったから途中はよく覚えてない。


お客さんが出て行った後も、私はドームの中でしばらくぼーっと立ち尽くしていた。


「紗奈ちゃん、すごい好評だったよ!」


「え!ホントですか?!何しゃべったかあんまり覚えてないんですけど……」


「だ、大丈夫。ちゃんと出来てたよ」


「やればできるじゃん」


みんなの言葉に私は照れ笑いで答えた。



よし、この調子、この調子。

あと何回か頑張れば終わりなんだから。
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