【完】君と流れ星を。
* * * *
「ふう……」
ため息をつきながら外を見ると、いつの間にか日が傾き始めていた。
「お疲れ様。紗奈ちゃんは次の上映でラストだね」
海斗先輩から差し出されたお茶を受け取りながらうなずく。
「先輩もお疲れ様です。文化祭の終わった後って何かあるんですか?」
「校庭でキャンプファイアの周りを囲んでフォークダンスするんだ。なんか時代遅れでしょ」
そう言って笑う先輩。
「好きな人と踊れるといいですね」
少し驚いた先輩の顔。
「……うん、紗奈ちゃんもね」