【完】君と流れ星を。
時間になって、ドームの中に入る。


今回のお客さんはちょっと少なめ。

横についてくれている大島先輩と少し打ち合わせをしている私の視界に見慣れた姿が映りこんだ。




せ……せんせ……。



先生は大島先輩と私に笑いかけて、ドームの隅っこの方に立っている。




どうしよう。

心臓の音が体全体に響いて、何も考えられない。



そんな私の表情を隠すように照明が消された。


「て、天文部のプラネタリウムへようこそ。今回は夏の星座をご紹介します」


大丈夫。
さっきもできたもん。


今回もできる。
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