【完】君と流れ星を。
目の前のそれはストラップだった。

しかも部屋にあるテディベアとおんなじクマの。


「……やっぱ夢じゃなかった」


「ん?」


「今朝、先生が子供の頃の私にテディベアをくれる夢見たんです」


「……そっか」


先生はストラップを私の制服のポケットに押し込んだ。

そして右手も離された。



泣いてしまいそうで、顔を見られないようにグラウンドの方に向き直る。
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