【完】君と流れ星を。
「はい、携帯貸して」
裕子の言葉の意味が理解できないが、とりあえず素直に従う。
携帯を渡したと同時に、ストラップも奪われた。
そして俺が何かを言う前に、クマはしっかりと携帯に付けられてしまう。
「はい、できたよ」
「……」
「どうせ付けるか付けないか迷ってたんでしょ?付けてあげた方がこのクマくんも喜ぶよ」
その時、職員室の入り口から「裕子せんせ~」と呼ぶ声が聞こえ、彼女は去って行った。
ホントお節介なヤツ。
でもそういうとこ、大学時代から何も変わらないな。