【完】君と流れ星を。
私の気持ちはまだ固まってない。
先生の姿を見つけるたびに、触れたいような、逃げたいような気持ちになる。
先輩なら答えてくれるかな?
答えが出せないでいるこの気持ち。
「……先輩、例えば、好きな人の元カレを知ってたらどんな気持ちですか?」
「難しいこと、聞くね」
「その元カレと先輩が似てたらどう思いますか?」
先輩はしばらく私の方を見ずに、葉が赤や黄色に染まった木々を眺めていた。
「いい気分じゃないよね。疑いたくなるね。自分の事を好きになってくれたっていう信頼の土台がグラグラする感じ」
さっきまで温かかったココアの缶は冷えて、持っている手が余計に冷える。
先生の姿を見つけるたびに、触れたいような、逃げたいような気持ちになる。
先輩なら答えてくれるかな?
答えが出せないでいるこの気持ち。
「……先輩、例えば、好きな人の元カレを知ってたらどんな気持ちですか?」
「難しいこと、聞くね」
「その元カレと先輩が似てたらどう思いますか?」
先輩はしばらく私の方を見ずに、葉が赤や黄色に染まった木々を眺めていた。
「いい気分じゃないよね。疑いたくなるね。自分の事を好きになってくれたっていう信頼の土台がグラグラする感じ」
さっきまで温かかったココアの缶は冷えて、持っている手が余計に冷える。