【完】君と流れ星を。

「でもね、体弱くって、入院ばっかりでさ、学校行くなんて無理で。勝手に紗奈ちゃんに妹を重ねて、何だか放っておけなくて」


それで優しくしてくれてたんだ。

お兄ちゃんみたいだって思ってた人から、妹みたいって言われて単純に嬉しい。


「私ひとりっ子だけど、先輩のことお兄ちゃんみたいって思ってました。今度、お見舞いに行ってもいいですか?」


「……ありがとう」


そう言って笑う表情は、間違いなくお兄ちゃんのものだった。
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