【完】君と流れ星を。
「とりあえず座って」
カウンターの椅子の1つに座って、息を整える。
目の前に水が入ったコップを差し出されて、それを一息に飲み干した。
「落ち着いた?」
「は、はい……すみません」
気持ちだけが先走ってる自分が恥ずかしい。
「……樹のことでしょ?」
やっぱりマスターには全部お見通しだったんだ。
ずばっと言われてしまうと、私は言葉につまってしまった。
「そろそろ来る頃だとは思ってたよ。樹に聞いたの?それとも自分で気付いたの?」
「写真を見つけて気付きました。この人ってマスターですか?」
私は写真を取り出し、カウンターに乗せた。