【完】君と流れ星を。
「そうだよ……君が初めてここに来た時、梨紗かと思った」
だからマスターはあの時、驚いた顔をしたんだ。
少しずつ絡まった糸が解けていく。
「マスターと先生と母はどんな知り合いなんですか?」
しばらくの沈黙の後、マスターは私の方をしっかりと見て、口を開いた。
「教え子だったんだ。2人とも」
え?
先生とお母さんの先生だったってこと?
「今は色々とあって、喫茶店開いてのんびりしてるけどな。この写真はあいつらの高1の終業式の日に撮ったんだ」
マスターは懐かしむように目を細めた。