【完】君と流れ星を。
先生は車からブランケットを出して、そっと肩にかけてくれる。

それにくるまりながら、先生を見つめた。


「せんせ」


「ん?」


「いつから私のこと好きだったんですか?」


先生は少し驚いたような表情のあとで、優しく笑う。

そしてタバコに火をつける音がした。


「ああ、結構前から好きだったんだけど、ついこの前気付いたんだよ」


オレンジ色の灯が揺れて、タバコの匂いがする。

私は何気なく空を見る。



その時、スーっと空に痕をつけながら眩い流れ星が空を切った。


「あ!!!流れた!!」


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