【完】君と流れ星を。
すごく胸が温かくて、そして苦しい。


「せんせ」


「ん?」


「私も先生が好き」


「……うん」


また1個流れ星が流れた。

先生は静かにタバコをもみ消す。


「さっきマスターに言われて気付いたんです。私自身をこんなに好きでいてくれる人っていないって。

私の体は先生が大好きだった人からできてるから……でもね、先生はまだ私のこと全部知らない」


「うん、教えて。紗奈こと」


先生の体温が体を包んだ。
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