【完】君と流れ星を。
先生の声が耳のすぐ近くから聞こえて体が固まる。

昼間の学校の廊下で、私は先生に抱きかかえられている。


「せ、せ……んせ……」


「ん?」


「ひ、人、来る」


「これ、不可抗力でしょ」


たしかに最初は不可抗力なのかもしれないけど、早く離してくれないと!


どこかで足音がするたびに私はビクビクした。

だけどそんな様子も先生は楽しいみたいで、私の表情を観察してる。


「お礼は?」


「へ?」


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