【完】君と流れ星を。

「……なんで私なんですか?」


私は素直に思った事を口にしてみた。


「ん?クラス委員やってるくらいだからしっかりしてそうだし……それに――」


笑っていた先生が急に真剣な表情をしたから、私は息をするのも忘れて言葉の先を待った。

ゴクって、のどがなった。


「かわいいから」


「え?!」


予想しなかった言葉に私は慌てて先生の腕を振り払った。


「ははは……真っ赤だ真っ赤!」


耳まで真っ赤になってる私を先生が笑う。


だって、そんな顔で「かわいい」っていうなんて、卑怯だ。

不意打ちも卑怯だ。
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