【完】君と流れ星を。

とくべつ。

◇◇◇


いつもは憂鬱な週の始まりだけど、今日は部活の日。

私は新しい遊びを覚えたばかりの子供みたいに、放課後が待ちきれなくてそわそわしている。


今日こそ、千尋に話さないと。

そう心に決めて、「あのね、千尋」と話しかけたのは２限目と３限目の間の休み時間のことだった。


「なに？」と千尋が聞き返したとき――


「藍原さーん！お客さんだよ」


クラスメイトの声が私を呼んだ。


お客さん？私に？

ドアの方を見ると、伊集院先輩が笑顔で手を振っているのが見えて私は慌てて席を立った。

呼んでくれた子にお礼を言ってから、私は廊下で話そうと言わんばかりに自ら廊下に出た。


だって、視線が痛くてとても話せる雰囲気じゃないもん……。